知床観光クルーズ船で野生ヒグマの日常生活を覗いちゃおう!

知床はたくさんの美しい自然に溢れていることから、ヒグマや鳥類などの貴重な日常生活を目にすることができる数少ないスポットでもあります。
知床で出会うことができる野生動物のひとつにヒグマが挙げられますが、近年ヒグマは餌を求めて度々人里へ折りてくるようになり人間との距離感は近づく一方で、ある意味野生のヒグマを目にする確率は上がったとも言えるのですが・・・
そんな危険な形で出会いたいとは誰も思いませんね。
臨戦態勢のヒグマではなくごく自然のスタイルで、見る側も安心した状況で存分にヒグマ観察を楽しめる、それが知床で数多く運航している観光クルーズ船なのです。
というわけで・・・本日は、知床でヒグマウォッチングを楽しむために観光クルーズ船の選び方、乗船方法などをご紹介していきたいと思います。

近年のヒグマ被害の深刻性

近年、人が暮らす市街地へのヒグマの出没情報が相次いでいます。
これにはヒグマの人馴れという要素が大きく関係していますが、その背景にはあろうことか人によるヒグマへの餌付けなどの実態もあるのです。
ヒグマが多く生息する知床でも同様その危険は高まる一方で、「知床世界自然遺産地域科学委員会」より対策を求める緊急声明が発表されるなど異例の事態となっています。

確かにヒグマの中でも特に子グマは可愛らしいサイズ感で近づきたくなる気持ちも分かりますが、子グマの側には親グマがいる確率も高いので大変危険です。また、人によって人馴れしたヒグマが人のテリトリーに出没した際に、人によって駆除されてしまうというなんとも悲しい悪循環が生まれるのが現実・・・
人もヒグマも安全に暮らせるように、野生のヒグマに遭遇しても不用意に近づくことのないようにしましょう。

ヒグマを見るならクルーズ船に乗るのがベスト

動物園では見られないありのままのヒグマの日常を安全な場所で見ていたい!

ここで登場するのが・・・観光クルーズ船です。
知床を知り尽くす人たちによって運航されるクルーズ船は、ヒグマ出没スポットなどの情報を聞きながら、安全にヒグマウォッチングを楽しむことができます。

クルーズ船の選び方

知床 クルーズ船

世界遺産に登録されている知床には観光クルーズ船が何種類も存在します。

大型船?小型船?

まずクルーズ船を選ぶ上で重要なのが、大型船or小型船のどちらを選ぶかということ。

まず大型船ですが、小型船に比べると揺れが少なく船酔いしそうな人にとっては安心です。水しぶきを浴びるような危険性も低いです。ただ、大きいゆえに小回りが効かないのが難点であり、各スポットで近くまで接近できない場合もあります。

その反面、小型船は小回りが効くため崖の間を縫うように入り込んで行けたり、ふいに遭遇した野生生物に向かって方向転換したり、臨機応変の運航が可能です。しかし揺れも激しく水しぶきを浴びるリスクもあるため一長一短の特徴があります。

コース選択

知床 ヒグマ

次に選ぶべきはクルーズ船の運航コース。
どの観光船を選択するかによっても違いますが、1時間ほどで特定のスポットまで行って折り返してくるコースや、3時間くらいかけて知床をぐるっと満喫できるコースもあります。もちろん料金はコースごとに変わってきますが、お手軽コースで3000円~満喫コースで8000円~というのが目安となるでしょう。その中間くらいの所要時間と料金のコースもあります。

せっかく知床を訪れたのなら思う存分楽しめるように、
それぞれの特徴を吟味して選ぶようにしましょう。

ほとんどの会社で共通している3つのコース、
その魅力ポイントをご紹介します。

最短お手軽な「カムイワッカコース」

所要時間1時間程度のこちらのコースでは、
夕陽の名所として知られる「プユニ岬」
別名乙女の涙と言われている「フレペの滝」
「オロンコ岩」など知床八景に含まれる3つを
開放感抜群の海上から楽しむことができます。

ヒグマを見るなら「ヒグマウォッチングコース」

所要時間2時間程度のこちらのコースでは、
ルシャ湾でのヒグマ探索をメインに楽しめます。
その他にも野鳥などの野生生物にも出会えます。
野生生物の観察地点では
船の速度を落としてもらえるので、
シャッターチャンスもバッチリです。

ヒグマ遭遇率は各社9割を越えているようで、
岬までは行かずとも野生生物を見たいのならば
十分に楽しむことができるコースとなっています。

知床の海を満喫するなら「知床岬コース」

上記の2つのコースも含めて所要時間は3時間程度と
最長のこちらのコースでは、
人が立入ることができない秘境「知床岬」まで
行くことができます。
ここまで行けるのはこのコースだけ!
岬に到着するまでの間には、奇岩・断崖絶壁・滝が
次々に目に入り、どれも大迫力の光景です。

知床岬コースでは漁業者や特別な許可を得た人のみ
立ち入ることのできる番屋(漁師の宿泊所)を
見ることもできます。
これら一帯では、野生のヒグマと人間が距離を保ち
共存している貴重な光景を覗くことができ、
人間も自然の一部なのだということを痛感します。

そして、知床岬へ到着するとその青々とした
雄大な景色に圧倒されることでしょう。
それまでに続いていた断崖絶壁とはまるで異なる風景が広がります。

1時間半かけて折り返し地点へと向かい、
帰路に経つ頃には沖を進む中で知床連山などの
壮大な遠景を楽しむことが出来たり、
運が良ければイルカの群れに遭遇したりと・・・
大満足の3時間を過ごすことが出来るでしょう。

観光クルーズ船を楽しむためのポイント

予約は必須!

観光クルーズ船は当日でも空きさえあれば乗船は
可能ですが、予約客優先で船に乗り込めるため
好きな席を確保することが出来ますし、
例えばガイドスタッフの近くであれば
各スポットについての情報などを教えてもらえたり
更に満足度の高いクルージングを楽しめます。

できれば宿泊する!

観光クルーズ船は天候によって欠航することもある
ため、翌日も乗船できるような余裕のある日程での
旅を計画した方が安心です。

防寒防風対策を!

海の上はどんなに夏の晴れた日でも寒いものです。
羽織るものを準備したり、日焼け対策の帽子や服を
準備したり、その際帽子やカメラが風で
飛ばされないようにするためのストラップ
準備しておくと良いでしょう。

ベストシーズンは4月下旬~10月!

知床の海の自然を楽しむためには
期間が限定されてしまいます。
一応4月下旬~10月とされてはいますが、
秋になるにつれて天候不良による欠航が増えます。
このことを踏まえて早めの計画がおすすめですよ。

おすすめクルーズ船

知床クルーザー観光船「ドルフィン」

クルージングエリア:ウトロ
住所:〒099-4355 北海道斜里町ウトロ東52
電話番号:0152-22-5018
営業時間:8:00~17:00/4月下旬~10月上旬、その他休業
(欠航・運休時は電話応対のみ店舗休業)
その他:定員48名(フルオープン席24名、セミオープン席12名、船内ソファー席12名)

ここで選ぶことができるコースは
・カムイワッカのクルーズ(所要時間約1時間/3500円)
・ルシャ湾クルーズ(所要時間約1時間40分/6000円)
・知床岬クルーズ(所要時間約3時間/8800円)

いずれも0~2歳は無料(座席使用時は大人料金)になります。

中でもおすすめなのは知床岬クルーズです。熟練スタッフによるヒグマ探索の目撃率はなんと97%!その他の野生生物に出会える可能性も非常に高く、スタッフによる見どころ案内なども聞きながら存分に知床を満喫できるコースになります。
また、ドルフィンのクルーザー船はオープンデッキが多く、晴天時には開放的な空間で絶景を感じることができます。

いかがでしたか?今回ご紹介したクルーズ船はほんの一部・・・まだまだ数多くの種類があります。
好みのクルーズ船を見つけてぜひ可愛いヒグマの日常生活を覗き見しちゃってくださいね。

(Visited 496 times, 1 visits today)

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする