ヒグマの聖地であるルシャ湾を通り、しばらくすると海の中からぽこっと浮き出たような奇岩(蛸岩)があります。大きな頭のような上部と八本の足にも見える下部が特徴です。
蛸岩はひと目で分かる
この投稿をInstagramで見る
知床の絶壁は、随所に奇岩があって、地元では有名なものでも、いわれないと他のものに埋没して分からないことがあります。
しかし、蛸岩は絶壁に面しておらず、海の中から出ていること、さらにその類稀な外観と相まって、ガイドがなくてもぱっと目を引きます。
蛸岩というネーミングだけ得ていれば、すぐにそれと分かるでしょう。
蛸岩の裏は野営地
この投稿をInstagramで見る
蛸岩の裏手には、急峻な崖との間に入り江があります。ごろごろとした石が広がっていて、浜辺の平らな地面、というわけではありませんが、テントを張れる場所として知られています。
特にシーカヤックで訪れた人が、ここに上陸してテントを張ることが多いです。訪れてみると、前に利用した人の板張りが残っていることがあります。
地面は前述のとおり石のおかげでごつごつしています。そこで板を敷いて土台を作り、そこを寝床としたり、テントを張ったりします。
ヒグマの危険はある
背後は崖なので、一見してヒグマの危険は少ないように思えます。しかし、ゼロではないので、他の地点と同様、注意は必要です。
この投稿をInstagramで見る
なぜ背後が崖なのに注意がいるかというと、ここにはカモメの卵が残されることがあり、それを狙ってヒグマが崖から落ちてくることがあるからです。
逆にいうと、観光船からの鑑賞だけで上陸しない方からすると、ルシャの後にヒグマが見られるかもしれないスポットとなります。
(1)フードパッキングでリスク管理
蛸岩を目の前で楽しみながら休憩したり、特に一夜を越したいというときには、細心の注意がいります。フードパッキングをすることが大切です。
これは、専用の密閉できる容器に食べ物を入れて、匂いを漏らさないようにすることです。ヒグマは嗅覚が鋭く、食べ物の気配に釣られて侵入してくる可能性があります。
ガヤが釣れる
ここでキャンプをする方は、同時に釣りを楽しむのが通例です。関東圏ではあまり馴染みのないガヤという魚が釣れます。メバルに似た魚で、本名をエゾメバルといいます。
釣りたてを刺身にしたり、味噌汁にしたりして食べます。比較的に容易に釣れて美味しいと評判です。
この投稿をInstagramで見る
観光船でさらっと眺めるのも良いですが、シーカヤックを利用して上陸し、存分に蛸岩とその大地を楽しむのも魅力的です。
・知床アウトドアガイドセンター シーカヤックツアー
http://www.shiretoko-guide.com/activity/
Information
名称 蛸岩
住所 北海道斜里郡斜里町大字遠音別村
電話番号 0152-22-2125(知床斜里町観光協会)