ケイマフリとは?真っ赤な足が愛らしい魅力的な海鳥のご紹介!

ケイマフリ
ケイマフリとは、ケマフレ=赤い足という語源から来ているように真っ赤な足と、黒色の体に際立つ目の周りの白色模様が可愛らしい海鳥です。

ケイマフリは鳥の中でも珍しい潜水能力に優れている特徴を持ち、海底に生息するカレイなども採餌することが可能です。

本日は「ケイマフリ」についてご紹介して行きたいと思います。

ケイマフリとはどんな鳥?

ケイマフリの基本情報をご紹介します。

・チドリ目ウミスズメ科の海鳥
・全長 39~41cm 翼開長 67~71cm
・ケマフレ=赤い足というのが語源であるように赤い長靴を履いたような見た目が特徴
黒色の体に目の周りの白い模様が可愛らしい
・世界的に減少傾向にある(日本国内では700羽程度しかいない)
・「フィッフィッフィーフィー」という美しい鳴き声が特徴で海のカナリアとも呼ばれている

ケイマフリの主食&採餌方法は?

ケイマフリの主食はイナゴやカレイなどの魚類です。

ケイマフリは空を飛ぶことはもちろん海の中を泳ぐこともできる鳥であるため、海の底に暮らすようなカレイも採餌することが可能です。

ケイマフリは潜水能力がとても高く、潜水深度は深い時で70mを超えるとも言われています。

例えばペンギンは泳ぐことはできますが飛ぶことはできません。鳥が飛べるのはもちろんのこと、泳ぐことにも長けているケイマフリには驚きです。

ケイマフリ

ケイマフリの繁殖について

繁殖場所:切り立った海岸の断崖の穴や隙間
繁殖時期:流氷が海から消える海明けの時期(=3月頃~)
産卵数:通常2個
抱卵:オスメス交代で約30日間
孵化後:親鳥が交代でイカナゴなどを運び育てる
ヒナの巣立ち:お盆前後の8月頃
巣立ち後:翌年の春先に繁殖地に再び帰ってくる

ケイマフリの繁殖には、知床半島ウトロ地区の断崖が適しています。羅臼岳噴火に伴う第4紀溶岩、激しい波や流氷による侵食で出来た断崖地形だからです。

巣立ち後のケイマフリはどこへ姿を消すのかは未だよく分かっておらず、謎の多い鳥とされています。

ケイマフリはどこに生息してる?

ケイマフリの繁殖場所は以下の通りです。

・カムチャッカ半島の東部沿岸
・オホーツク海沿岸
・日本海北部
・北海道~北日本

更に国内の繁殖場所の詳細は以下の通り。

・北海道天売島
・知床半島(斜里側)
・ユルリ・モユルリ島
・青森県の一部など

ご覧の通り、近年は国内の繁殖地が減少しているため範囲が限定されており、それが原因で国内の繁殖数も減少傾向にあるそうです。

ケイマフリは知床にも生息する?

知床半島にもケイマフリは生息しています。
これらは繁殖期である3月~8月頃、知床の観光船やシーカヤックに乗ることで見ることができます。

全体数は100~140羽程度で、繁殖期になるとそのうち45つがい(90羽)程度が繁殖行動を行っています。

知床半島内での繁殖箇所は15箇所程度、確認されています。

3月~8月頃の繁殖期以外では、稀ではありますが、冬期間の網走・羅臼周辺の流氷がない水域で姿を確認できることがあります。

数の減少が著しい北海道内のケイマフリ

北海道内ではケイマフリの数の減少が著しく、1992年~2002年の間の10年間では約8~15%も減少し、知床半島ウトロ地区のトークモイでも2004年に7箇所確認された営巣が2010年には0箇所でいったそうです。

知床半島は自然豊かな場所ではありますが、ケイマフリに関しては生息状況は瀬戸際と言える状況にあるようです。

ケイマフリ

いかがでしたか?
ケイマフリはご覧の通り、黒色の体に真っ赤な足が際立つとても愛らしい特徴を持つ鳥でしたね。

国内では繁殖地も減少傾向にありますが、知床半島に行くと3月~8月頃には海からケイマフリの繁殖行動を垣間見ることができるようです。

知床半島への観光の際は、ぜひ観光船やシーカヤックに乗って、知床の海で見られる野生動物たちの姿を見て楽しんでみてくださいね。

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